急にエンジンがかからなくなる…そんなトラブルの原因として多いのが、バッテリーの劣化です。
ホンダの人気軽自動車N-BOXも例外ではなく、数年ごとにバッテリー交換が必要になります。
ただ、「バッテリー交換の料金ってどれくらい?」「オートバックスやイエローハットで頼むべき?」「自分で交換できるの?」と疑問は尽きませんよね。
さらに、最近の車ではバッテリー交換後のリセット方法にも注意が必要です。特にアイドリングストップ機能が正常に作動しないケースもあり、「リセットしないとどうなるの?」と不安になる方も少なくありません。
また、適合しないバッテリーを使ってしまうと車に不具合が出る可能性もあるため、ホンダNBOXのバッテリー適合表を確認することも重要です。
本記事では、ディーラーでの交換費用からカー用品店との料金比較、そして自分で交換する際の注意点まで幅広く解説します。
これから交換を検討している方が、失敗なく・無駄なく作業を進められるよう、必要な情報を網羅しました。
この記事でわかること
- N-BOXのバッテリー交換の料金相場
- バッテリー交換後のリセットについて
- オートバックス・イエローハットなど各店舗の特徴
- 自分で交換する際の手順・必要工具・安全上の注意点
N-BOXバッテリー交換の基礎知識
- バッテリー交換の料金相場を解説
- N-BOXバッテリー適合表
- 自分で交換するための工具と手順
- 自分で交換する際の注意点
- バッテリー交換後のリセット方法
- リセットしないとどうなる?
バッテリー交換の料金相場を解説
N-BOXのバッテリー交換にかかる料金は、選ぶ交換方法やバッテリーの種類によって大きく異なります。おおよその相場を把握しておくことで、予算を立てやすくなります。
まず、カー用品店やガソリンスタンドで交換する場合、工賃込みでおよそ10,000円〜20,000円程度が一般的です。一方、ディーラーで純正品を使用した交換を依頼すると、20,000円〜30,000円を超えることもあります。これは、使用するバッテリーが高性能かつ保証付きであることや、整備士の技術料が加味されているためです。
一方、自分で交換する場合は、バッテリー本体の価格のみが必要になります。ネット通販や量販店で購入する場合、5,000円〜15,000円ほどが目安です。ただし、工具や処分費用が別途かかることがあるため、事前に確認しておきましょう。
このように、交換方法や使用するバッテリーの種類によって料金は幅広く変動します。安さだけで選ばず、バッテリーの性能や保証内容も含めて比較検討することが大切です。
N-BOXバッテリー適合表
N-BOXはグレードや年式によって搭載されているバッテリーの種類が異なります。間違った型番を選ぶと、エンジンがかからなくなったり、本来の性能を発揮できない可能性もあります。そのため、車両情報に合ったバッテリーを確認することが大切です。
以下の適合表は、主な年式・型式別にまとめたものです。バッテリーを購入・交換する前に、お乗りのN-BOXがどれに該当するかチェックしておきましょう。
型式 | アイドリングストップ | 適合バッテリー型番 |
---|---|---|
JF1 / JF2 | あり | M-42R |
JF1 / JF2 | なし | 34B17L |
JF3 / JF4 | あり | M-42R |
自分で交換するための工具と手順
N-BOXのバッテリー交換は、必要な工具と基本的な手順を押さえれば、自分でも作業可能です。ここでは初心者でもわかりやすいように、使用する道具と交換の流れを解説します。
まず、バッテリー交換に必要な主な工具は以下の通りです。
バッテリー交換に必要な工具一覧
- スパナ(10mm)
- 絶縁手袋
- バッテリーグリップまたは取っ手付きトレイ
- ワイヤーブラシ
次に、バッテリー交換の手順は以下の通りです。
-
エンジンを切り、キーを抜く
安全のため、車の電源を完全にオフにしてください。 -
マイナス端子(黒)を先に外す
ショートを防ぐため、必ずマイナス端子から外します。 -
プラス端子(赤)を外す
次にプラス側を外しましょう。端子に触れる際は金属工具に注意が必要です。 -
バッテリー固定金具を外す
車体にバッテリーがしっかり固定されているので、金具を外してから持ち上げます。 -
新しいバッテリーを取り付ける
車種に適合したバッテリーを同じ向きで設置し、端子や金具を元通りに戻します。 -
端子を取り付ける順序はプラス→マイナス
外すときと逆の順番で接続するのがポイントです。
こうした手順を守ることで、安全かつスムーズに交換作業が行えます。ただし、不安な場合や慣れていない方は、無理をせず専門業者に依頼するのが安心です。
自分で交換する際の注意点
車のメンテナンスに慣れている方であれば、N-BOXのバッテリー交換を自分で行うことも可能です。ただし、手順そのものはシンプルでも、思わぬトラブルにつながるリスクがあることも事実です。安全で確実な作業のためには、事前に注意点をしっかり把握しておく必要があります。
ここでは、交換時に特に気をつけたいポイントを項目別に解説します。作業前に一度目を通しておくことで、失敗や事故を防ぐことができるでしょう。
ショートや感電を防ぐための安全対策
金属工具がプラスとマイナス端子に同時に触れると、ショートを起こす危険があります。また、バッテリー液は強い酸性のため、皮膚や車の部品に付着すると深刻なダメージを与えるおそれがあります。作業時には絶縁手袋を着用し、工具の取り扱いにも注意しましょう。
バッテリーの重量と持ち上げ方に注意
見た目より重いバッテリーは、約10kg前後あります。不安定な体勢で持ち上げると、腰や手首を痛める可能性があるため、必ず両手でしっかり持ち、安全な姿勢で作業を行ってください。
車載データの初期化リスクを知っておく
バッテリーを取り外すと、車載コンピューターの電源が一時的に切れるため、時計やナビ、パワーウィンドウの設定などがリセットされる場合があります。事前にメモリーバックアップ装置を用意すれば、こうしたデータを保持したまま交換が可能です。
端子の締めすぎ・ゆるみの両方に注意
端子をゆるく締めると振動で外れるおそれがあり、エンジンがかからなくなる原因にもなります。一方で、強く締めすぎると端子が破損することもあるため、適度な力加減が必要です。専用トルクレンチがあると安心です。
古いバッテリーの処分方法も確認する
バッテリーは「廃棄物処理法」により、通常のごみとして処分できません。不適切に廃棄すると、発火や環境汚染の原因になります。ほとんどのカー用品店では、購入時に無料で引き取りサービスを行っているため、活用しましょう。
バッテリー交換後のリセット方法
N-BOXでは、バッテリー交換後にアイドリングストップが作動しないことがあります。ただし、これは異常ではありません。
ホンダ車の場合、アイドリングストップはバッテリーの内部抵抗値をもとに車が自動で学習して制御しています。交換直後は「新品バッテリーかどうか」をまだ正確に判断できないため、すぐに作動しないことがあります。
そのまま数回エンジンをかけたり、ある程度走行することで、内部データが更新され、アイドリングストップは自然に復活します。特別な操作やリセットは不要です。
リセットしないとどうなる?
N-BOXのバッテリー交換後にリセットをしなかったとしても、アイドリングストップが使えなくなるわけではありません。
一時的に作動しない場合でも、車が自動でバッテリーの状態を学習していくため、走行を重ねるだけで機能が復帰します。焦ってディーラーに駆け込む必要はありません。
なお、「リセットしないとバッテリーが上がる」といった噂がありますが、これは誤解です。バッテリーの上がりは暗電流や走行状況が主な原因であり、リセット作業との直接的な関係はありません。
N-BOXバッテリー交換の店舗別比較
- オートバックスでの交換料金
- イエローハットでの交換料金
- ディーラーでの交換料金
- 安くバッテリー交換するためのコツ
オートバックスでの交換料金
オートバックスでN-BOXのバッテリーを交換する場合、バッテリーの種類と工賃の有無によって料金は変動します。一般的なアイドリングストップ対応バッテリーを選ぶと、価格はやや高めになる傾向があります。
バッテリー本体の価格
N-BOXに対応したバッテリーは、オートバックスでは10,000円〜20,000円前後が目安です。性能が高い商品や長寿命モデルを選ぶと、さらに数千円プラスされることもあります。
工賃について
店舗によって異なりますが、工賃は2,200円〜となっております。また、オートバックスでは工賃のなかに不要バッテリー引き取り費用も含めれているためお得です。
イエローハットでの交換料金
イエローハットでのバッテリー交換も、N-BOXのグレードや使用バッテリーの種類によって料金が異なります。店舗によっては取り扱うブランドやサービス内容に違いがあるため、事前確認が重要です。
バッテリーの販売価格
アイドリングストップ対応のバッテリーは、10,000円〜20,000円前後が相場です。信頼性の高いメーカー製を選ぶと、価格はやや高めになります。
取り付け工賃
標準的な工賃は1,650円〜となります。店舗によっては会員登録で割引が適用されたりすることもあります。
廃バッテリーの引き取りについて
交換後に不要となったバッテリーは、ほとんどの店舗で無料回収してもらえます。
また、イエローハットでは、店頭在庫が豊富なうえ、即日交換に対応している店舗も多いため、急なバッテリー上がりにも対応しやすいメリットがあります。
ディーラーでの交換料金
ホンダ正規ディーラーでのバッテリー交換は、他のカー用品店と比較してやや高額になる傾向があります。ただし、その分純正部品の使用や保証、作業の信頼性が得られるという安心感があります。
純正バッテリーの価格帯
N-BOX向けの純正バッテリーの価格は、15,000円〜30,000円程度が目安です。使用する型番や車のグレードによって変動します。
工賃について
ディーラーでの交換工賃は、2,000円〜3,000円前後とやや高めです。また、工賃と部品代がセットになった「一式価格」で提示されることもあります。
保証内容の違い
多くのディーラーでは、バッテリーに1〜2年程度の保証が付きます。万が一の初期不良やトラブルがあった際にも無償で対応してくれるため、安心して任せることができます。
点検とセットでの依頼が可能
定期点検や車検時に合わせてバッテリー交換を依頼すれば、工賃が割引になる場合があります。ついでに他の部品のチェックも行えるため、総合的なメンテナンスを希望する方にはディーラーが向いています。
安くバッテリー交換するためのコツ
バッテリー交換は突然必要になることが多く、費用も1万円以上かかるのが一般的です。しかし、いくつかの工夫をすれば、費用を抑えることが可能です。ここでは、N-BOXのバッテリーをできるだけ安く交換するための具体的な方法をご紹介します。
オンラインショップで購入する
カー用品店で購入するよりも、ネット通販でバッテリー本体を購入したほうが価格が安い傾向があります。Amazonや楽天市場、モノタロウなどでは、同じ製品が数千円安く販売されていることも珍しくありません。さらに、タイムセールやクーポンを活用すれば、さらにお得になります。
持ち込み交換が可能な店舗を探す
オンラインで安く購入したバッテリーは、自分で交換できない場合でも、持ち込み交換に対応している店舗に依頼するという方法があります。オートバックスやイエローハットの一部店舗、または地元の整備工場などで受け付けていることが多いです。工賃は2,000円前後が目安です。
自分で交換する
工具と知識があれば、自分で交換するのが最も安上がりです。バッテリー本体のみの費用で済み、5,000円〜15,000円程度に抑えられます。ただし、安全面や作業の確実性を考えると、事前にしっかりと手順を確認しておくことが必要です。
キャンペーンや会員特典を活用する
カー用品店では、定期的にバッテリー交換のキャンペーンを実施しており、工賃無料や割引特典が付くことがあります。オートバックスやイエローハットでは、会員登録することでポイント付与や価格割引が受けられる場合もあるため、事前の登録がおすすめです。
廃バッテリーの無料引き取りサービスを確認する
バッテリー交換時に古いバッテリーを引き取ってもらえるかどうかも、意外と費用に影響します。一部の店舗では引き取りに別途数百円かかることがありますが、無料回収サービスを行っている店舗を選べば、無駄な出費を防ぐことができます。
このように、「購入」「交換」「処分」の各ステップで少しずつ工夫することで、トータルの費用を大きく節約することができます。交換のタイミングが近いと感じたら、早めに準備を進めるのが賢明です。
N-BOXバッテリー交換のポイントを総括
記事のポイントをまとめます。
- N-BOXは数年ごとにバッテリー交換が必要
- バッテリーの劣化は突然のエンジントラブルを招く
- ディーラーでの交換は高額だが保証が手厚い
- カー用品店では比較的安価に交換可能
- ネット購入+持ち込み交換で費用を抑えられる
- 自分で交換するなら適合型番の確認が必須
- JF1~JF4型式で適合バッテリーが異なる
- アイドリングストップ車はM-42Rが主流
- 工具はスパナや絶縁手袋などが必要
- バッテリー交換はマイナス端子から外すのが基本
- 作業時は感電やショート防止に注意が必要
- バッテリーは約10kgと重いため持ち方に注意
- 交換後は車載設定の初期化リスクがある
- リセットしなくてもアイドリングストップは復活する
- 廃バッテリーは無料で引き取ってくれる店舗を選ぶとよい